【行政書士が解説】どっちを選ぶべき?「自筆証書」と「公正証書」遺言のメリット・デメリットを徹底比較!

当事務所は、横浜市中区石川町の元町商店街に事務所を構えており、法人設立、許認可申請、遺言書作成、事業承継相談などのお手伝いをしています。

今回のコラムは、「「自筆証書」と「公正証書」遺言のメリット・デメリットを徹底比較」についてです。

目次

はじめに

「遺言書を書こう!」と思ったとき、自分でノートに書く方法と、公証役場で専門家と作る方法のどちらが良いか迷いませんか?

「お金がかからないから自分で書こう」と安易に選んでしまうと、せっかく書いた遺言書が将来「無効」になってしまう恐れがあります。

この記事では、自分で行う「自筆証書遺言」とプロが関わる「公正証書遺言」の違いを分かりやすく比較し、なぜ専門家が「公正証書遺言」をオススメするのか、その本当の理由を解説します。

【一目でわかる】自筆証書遺言と公正証書遺言の比較表

スクロールできます
項目自筆証書遺言公正証書遺言
作成費用ほぼ無料(手軽)公証人手数料などがかかる
作成の手間自分一人で書ける専門家への相談や書類集めが必要
無効になるリスク高い(書き方のミス等)少ない(公証人が確認)
紛失・偽造のリスク高い(法務局で保管制度利用可)ゼロ(公証役場に原本が保管)
亡くなった後の手続き裁判所での「検認」が必要※不要(すぐに相続手続き可能)
注:法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用した場合、検認は不要になります。

自分で書く「自筆証書遺言」のメリットと怖いデメリット

メリット

・思い立ったときに、自宅で費用をかけずに書けること。

・遺言書を作成したことやその遺言書の内容を、他の人に知られないようにできる。

デメリット

・遺言書に添付する財産目録等以外は、全文自筆で書かなければならない。

・「日付が未記載」「パソコンで全文打ってしまった(財産目録以外)」「ハンコを押し忘れた」など、法律で定められた形式を間違えると、遺言書が丸ごと無効になる。

・遺言内容が曖昧だと、いざ相続が起きたときに銀行や法務局から「この文章では手続きできません」と拒否され、結局家族が揉める原因になる。

そもそも、公正証書遺言書とは?

公正証書遺言書は、遺言書を作成したい人が公証人役場に出向いて、証人2人以上の立会いのもとで遺言書を作成します。

メリット

・遺言書作成時に、公証人があらかじめ方式や内容の実現可能性を確認するため、確実に遺言をのこすことができる。

・自筆証書遺言書で必要な裁判所での検認が不要なため、相続発生後すぐに相続手続きを開始することができる。

・遺言書は公証人役場で保管されるため、改ざんや紛失のおそれがない。

デメリット

・公証人手数料や保証人の立会い費用がかかる。

・遺言書作成時に一定のコストがかかるので、自筆証書遺言書とは異なり、気軽に再作成することができない。

プロが作る「公正証書遺言」をオススメする3つの理由

理由①:法律のプロ(公証人・行政書士)が関わるため「無効」にならない

形式面の不備はもちろん、遺言内容の法的効力までしっかりチェックして作成するため、将来「使えない遺言書」になるリスクを排除できます。

理由②:亡くなった後の家族の手続きが「圧倒的にスムーズ」

自筆証書遺言書の場合、原則として裁判所で「検認(けんにん)」という面倒な手続きが必要になります。

一方、公正証書遺言書なら検認不要で、亡くなった翌日からすぐに預貯金の解約や不動産の名義変更が進められます。形式面の不備はもちろん、遺言内容の法的効力までしっかりチェックして作成するため、将来「使えない遺言書」になるリスクを排除できます。

理由③:紛失や「偽造・破棄」の心配が一切ない

公正証書遺言書の原本は公証役場に半永久的に保管されるため、誰かに書き換えられたり、不都合な親族に見つけられて破棄されたりするリスクがありません。

まとめ

遺言書は「自分が書くこと」が目的ではなく、「自分が亡き後、残された家族に確実に思いを引き継ぐこと」が目的です。

少しの費用と手間を惜しんだ結果、大切な家族が困ってしまっては本末転倒です。確実性を求めるなら、やはりプロの手を借りて「公正証書遺言」を作るのが一番の安心材料になります。

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